スエット・ロッジ

友人から今夜、スエット・ロッジに誘われていた。
でも次の日も仕事だし、どうしようと迷っていたはずだったのに、
ふと、今朝になって「あ、行こう」と思った。

スエット・ロッジはネイティブ・インディアンの儀式のひとつで、
木枠の小さなロッジに毛布をたっぷりかぶせ、
中で焼け石に水をかけながら祈り、唄う。

もちろん汗だくになる。
心も身体も浄化されて、地球の子宮の中に例えられるそのロッジを出たとき、
新たな自分としてスタートできる、という考えに基づいている。(だと、私は理解しています)。

伝統的なやり方に沿った、ネイティブのメディスン・マンのもとでスエット・ロッジをするのは、私にとって2度目。

家から30分車を走らせた、さらに田舎の丘の上。
着くとすでに火が焚かれ、ロッジの準備も若い人たちによって整えられていた。

満天の星空。
燃える炎。
足下に感じる湿った土と草の香り。

ずいぶん前に暮らしていた、私の「場所」を思い出す。
以前は毎日がこんなふうだった。

そこに腰を下ろしているだけで、落ち着いた。
自分が今、居るべきところに居るんだ、という安心感。
火の跳ねる音、
煙の匂い、
虫の声。
五感が研ぎ澄まされていく。

ロッジの中では私は一番奥に座ることになった。
男たちが焼け石を中央の穴に入れる。
そのまわりを10数人が座るともう一杯。
入口が閉められ、真っ暗な中、セージや、聖なるタバコが真っ赤に焼けた石に降りそそがれ、黄金の火花が散る。

リズミカルな、唄と太鼓、
流れる汗、
ここでは、ひとりひとりの思いもシェアーしてもいい。
家族のこと、自分の行く道、感謝、つながり。
メディスン・マンの呪文のような早口の言葉のトーンが、目を閉じている私の耳に心地よかった。

7世代前からの私たちの先祖、
7世代先の私たちの子供たち。
繋がるすべての命が平和で、幸せであるように。
ミタケヤシ・・・・

その祈りを繰り返す。
何度も何度も石に水をかけ、熱い蒸気がロッジの中を満たす。
次第にエネルギーが膨らんでいく。

焼け石が鎮まると、入口を開けて、次の石を運びこむ。
これを7回、今日は繰り返した。

すべてが終わり、外に出て皆で火を囲む。
気がつくと、汗で着ている何もかもがぐっしょり濡れていた。

お供えしておいた食べ物を皆でまわし、少しずつ頂く。
コーン、
牛肉、
フルーツ。
参加したそれぞれが、私と同じように、感謝と平和な気持ちで満たされているようだった。
メディスン・マンが締めくくる。
その横で、この儀式をサポートし、一緒に唄い、祈る、メディスン・マンのパートナーは日本人の女性だった。

ふたりは 様々なネィティブ・インディアンの儀式、お葬式、結婚式、呼ばれる場所に呼ばれるまま、アメリカ中を旅している。
こんな人たちが居てくれるお陰で、私たちの世界はそれでもまだ均衡を保ち、私は毎日自分の仕事をしていけるのだと、ふと思った。
皆、この世界でそれぞれの役割を果たしている。

50を過ぎているという彼女は、会うたびに美しい。内面から輝く笑顔。

私は、普段は今夜のような星空にも、なかなか縁がない生活でも、今はいいと思う。
こんな素敵な人たちに会いたくて、笑顔が見たくて、人々の中で暮らしている。
私の聖なる「場所」は、いつも自分がいるところだと知っているから。
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by S_Nalco | 2010-11-03 18:37 | 日記
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