お好みでどうぞ。

今日、テイクアウト店で店番をしていた時に、こんなことがあった。

おスシを買った年配の女性が外のテーブルで、食べていらっしゃるのかと思ったら、私の所へ来て、
「私は醤油は使わないのよ、テリヤキソースを持って来てくれる?」と言われた。

私はレストランへ走って行って、小さなコンテナーにそれを入れてきた。
レジに戻ってしばらくすると、またやって来て、
「あれじゃないわ、テンプラソースが欲しいのよ」
と言う。

「テンプラソース?
 テリヤキではなくて?」
聞き返すと、
「テリヤキなんて、言ってないわよ、テンプラソース。」

あまりにも強い口調だったので、頭の中で一人問答した。
・・・・おスシ用のテンプラソースってあったっけ? 
 数あるおスシ用のソースを思い浮かべてみる。

レストランのキッチンに入ってスタッフに聞く。
誰かが新作でも作ったかな?そんなふうでもなさそうだし。

多分これじゃない?
渡されたのは、醤油ベース、ダシでちょっぴりのばしたドラゴンソース。

「これじゃないわよ」
再び、お客様の冷たい視線(笑)!
「あなたのとこ、テンプラがあるでしょう、あのディッピング・ソースよ!」
要するに、天つゆのことだった。

これまで様々なお客様からのリクエストがあったけれど、おスシに天つゆというのは初めて。
しかもスモークサーモンとクリームチーズのおスシに!?
けれど、それは彼女にとって、もはや妥協できない組み合わせらしいのは、彼女のがんとした態度からも伺える。

ああ、まだまだ私の頭は固いのか?

最近ウエイトレスの一人がおスシについてくる生姜に、店でスシ用に使うバジルソース(生のバジルとカシューナッツバター、練りゴマ)をかけて食べていた。
目下、彼女のお気に入りの「デザート」らしいけれど、どうやってそんな組み合わせを思いつくのだろう?

キッチンで働くメキシコ人の女性は、味噌汁に香菜、アボカド、レモン、ホットソースを入れて私に出してくれた。それはけっこう美味しくてびっくりする、味噌汁の新しい味。

カリフォルニアで店を始めて7年、まだまだ面白いことがあるんでしょう、と天つゆをもって帰られる彼女をドアの向こうに見送りながら、何だか脱力した午後でした。
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こちらは 凛々しい「ドラゴン・ロール」
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by S_Nalco | 2010-11-05 15:42 | メニューの周辺
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