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ほんとうのサポートとは。

夕食の買い物をしていたら、
スタッフのYさんがボーイフレンドと一緒にレジに並んでいるのを見かけた。
声をかけて挨拶を交わしたあと、
彼女の後ろ姿を見ていると、
まるでいつもの彼女とは違う、見知らぬ人のように思えた。

彼女は20才のときから、4年、働いてくれている。

その時ふと、もし彼女が店をやめたら、私はとても淋しい気持ちになるだろうな、と思った。

長く働いてくれている人は沢山いるし、その誰をも私は大切に思っている。
でも、何故か彼女はその誰とも違うな、と気づいた。

なかには一緒にランチに行ったり、
深い話になったりするスタッフもいるけれど、
彼女とはそれほどでもない、ごく普通。



ところで・・・
私の友人で、
マッサージをする人がいる。
川の流れる音のする彼女の仕事部屋で、
まったりするのは、
私の贅沢なひととき。

ある日、
「どこか身体で気になるところがある?」
と聞かれたので、
「右耳の奥のほうがときどき、とても痛くなるの」
と答えた。
滅多に、というか殆ど医者にかかったことのない私でも、
今度ばかりは医者に予約を入れようと思っていたところだった。

「OK」
と軽く答えて
しばらく私の耳の後ろに軽く指を置いあと、
「もう大丈夫と思うわ」
と彼女が言った。
そして、すべての工程が終わったあとで、
彼女が訝しげに言う。

「ねえ、私がNalcoの耳を手当てしていたときね、
なんか変なものを見たの。それがどうしても、
今の私が知ってるNalcoと繋がらないから、
もし、違うと思ったら言ってね。」
と前置きしてから話し始めた。

なんでも、私はいくつか前の前世で
中国に住んでいたとき、
かなりステイタスの高い家の女性で、
周りの人に命令ばかりしていた。
そして周りの人の意見に耳を傾けることは一切ない、
すなわち聞く耳を持っていなかったらしい。
そのときのエネルギーを、解放する時期に来ていて、
耳の痛さになっていたらしかった。

そのときの映像が友人の頭に浮かんできて、
彼女はびっくりしたらしい。

私はそれを聞いて思わず声を出して笑った。
そして即座に言った。
「あなたは正しいわよ、
それって、私よ、
まさしく!」

彼女と私はもう10年以上のつきあいになるけれど、
もちろん一緒に仕事をしたことはなくて、
ランチや、温泉や、で遊ぶ仲間の彼女には知りようのない私。
もちろん、私だって去る中国時代(?)と今とでは程遠いくらい、
成長してると信じたいけれど、
そういう傾向が私に備わっているのは
自分でも重々承知。

証拠に家族や仕事仲間にそれを話しても
誰も
「そんなことないわよ~」
と言う人はいないし。(それもちょっとどうかと思うけど)。
ほんとうのサポートとは。_d0167973_1559590.jpg

(町のチャイニーズ・コミュニティで放し飼いされているクジャク。優雅で、いつも我がもの顔・・・)

ま、話を戻すと、そんなガンコ性質な私に、
若いYさんは、
ずっと素直について来てくれたわけで。

私はスタッフに、
ちょっとでもお客様に喜んでもらえるように、
ということを言い、
最近あった出来事を引き合いにしては、
次はこんなふうにするともっと喜ばれるね、
などと話しているけれど、

考えてみるとYさんの場合、
お客様だけでなくて、
いつも私のことを喜ばせよう、
とさりげなく、思いやってくれていることに思い当たった。


そんな彼女からの波を私はいつも受けていて、
それが私を知らないうちにメンタルにサポートしてくれていたんだ、
と。

もちろん私だけにでない、一緒に働く人も
楽しい気持ちにできるよう、
その人のいいところや、
着ている服を褒めたり、
それが彼女の優しさで表現されているところがよくわかる。

そんなスキルというか、
人との繋がり方を彼女はこの4年ですっかり自分のものにしてしまった。
(4年前は人の目が気になって、
自分を守ることにエネルギーを使っていたシャイな女の子だったのに!)。


それを ちょうど数日後に予定していた彼女との個人ミーティングのときに話した。
お客様のために、一緒に働く人のために、そして私のために、
彼女がここにいてくれることに、
感謝を伝えることができて、
とても嬉しかった。
彼女ももちろん喜んで、
私の知らなかった、仕事での色んな色んなことを話してくれた。


そういえば、あれ以来、ぴったり私の耳が痛くなることもなくなった。
中国のお話はまさに過去のものに・・・ほっ。(笑)。
by S_Nalco | 2013-05-20 16:04 | 日記
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