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お店のポリシー

ランチにテイクアウトオーダーをされたお客様からしばらくして電話がかかってきた。
「抹茶チーズケーキが入ってなかったわよ」

お客様は町で小児科医をやっていらっしゃる常連さん。抹茶チーズケーキはいつも必ずオーダーされる。

でも、おかしいなあ。

ウエイトレスがそれを箱に詰めていて、もう一人のウエイトレスもそれを見ている。そして、私もチーズケーキを確認して、他のオーダー、ぜんぶで3袋、一緒にお渡ししたはずなのに。

「わかりました、すぐに持っていきます。」

お客様がひとたびお店に入ってきたら、彼らを幸せにして差し上げるのが私たちの仕事。

こういうポリシーが店にあるおかげで、こんなケースがあっても、躊躇せずに誰でもすぐにこう応対できる。

お客様が間違っていようと、いまいと、それを詮索するのは私たちの仕事ではない。
店のポリシーに従えば、足らなかったと言われるものを届けるまでのこと。
いたってシンプル。

店で働く人、誰でもがこのポリシーのもと行動すればいい。

この7年間、ずっとこれできている。

誰の言葉だったかな?

喜べば、
喜びが、
喜び連れて、
喜びいさんでやって来る。

そんな場所には、ただすっきりとした「笑顔」だけ、
あると思う。

お客様にも、私たちにも。







 
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by S_Nalco | 2010-09-30 13:32 | ホスピタリティ

9月28日

今日はオーガニックやヘルシー志向の食材やエコで自然な生活用品全般を提供してくれる、卸し会社にオーダーを出す日。

有機の醤油、玄米、ナッツ類、クリームチーズ、カシューナッツバター、ヘンプ・シードなどはここから仕入れています。
何故、日本食レストランなのに、そんなものが必要なの?とお思いでしょうけれど、全部、おスシに入れてしまうのです(笑)。

少しですが、テイクアウト店で取り扱う お菓子と、ドリンクの半数もここから仕入れています。町の、流行っている自然食品店に行って、売れ筋をきっちり調べて、うちで取り入れます(笑)。

店で使用する為の トイレクリーナーや洗剤、ガラススプレーなどもここからです。
その選択が地球環境にとって善いことだ、ということはもちろんですが、それを選ぶと、使う側の従業員がとっても喜ぶのです。レストラン業界で普通に使われている洗剤でなくて、きちんとしたものを使っている職場、ということで、意識が高まります。

「セブンス・ジェネレーション」は 7世代先の子供たちのことまで考えた製品作りをしている会社です。こういうものも、だんだん特別な商品でなくなっていく世の中になっていくんでしょうね。
http://www.seventhgeneration.com/
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by S_Nalco | 2010-09-29 13:58 | 日記

9月27日

今日からテイクアウトのお店にある、「ヌードル・バー」をコールドからホットに代えた。
コールドは中華めんにタレ、
ホットはライスヌードル、そば、うどんのチョイスにスープもチキンダシだしかベジタリアン。
もちろん両方とも、具は載せ放題。

アメリカでは多くのダイナーや、ピザレストランに「サラダ・バー」があって、各自取り放題、そこからヒントを得て、うちではヌードル・バーを今年の冬から始めた。

ホットヌードルが好評だったのに気を良くして、夏の間は冷麺にしてみたけれど、これがいまひとつ。
美味しいのだけれど、何度も食べたい味ではないことに気がついた。
我が家の子供たちだって、この夏、何回も食べてない。
他のお客さん同様、「どうして、ホット・ヌードルは冬だけなの?」と聞いてくる。いえいえ、レストランのほうでは、年中ありますよ。

フェイス・ブックにホットヌードルスープがカムバック!のトピックを入れると、今日、さっそく来てくれたお客さん、ありがとう、がんばってズルズルすすって食べてね!(もちろん殆ど皆んな、すごいへた)

来年の夏までの、冷麺は私の宿題。
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by S_Nalco | 2010-09-28 15:44 | 日記

おもてなしの心

「お客様の喜びを自分の喜びとできる人。
同時に他人のさまざまな苦しみや痛みまでも、その人の立場になって、察知したり分かち合うことのできる人が 従業員にどれだけ多くいるかが大切なのです。
この誰もがもっている「ホスピタリティの心」を本人の気づきを通してどれだけ多く引き出し、行動に結びつけることができるかは 企業の能力開発のテーマです。」
(ホスピタリティの原点・サービス業のためのホスピタリティコーチング・清水均)

この一年、接客での苦情をあまり聞くことがなくなっただけでなく、テーブルに置いてあるお客様アンケートにはたいてい、「GREAT SERVICE」の文字がある。フードが遅かったり、様々な手違いがあっても、スタッフの対応次第でお客様が理解し、笑顔になってくださる。

常連さんが多いから、ウエイトレスもお客さまの好みを知ることができ、それをベースに会話することで、お客様のほうでますますこの店を自分の「ダイニング」と思ってくれているのもある。


「全員を完璧にもてなすなんて無理だよ」

店がどんどん忙しくなっていった初めの頃は不手際が多く、お客様からの苦情が多かった。話しあいをして改善策を考え、次に備えるけれど、最後にはこう言ってのけるスタッフの言葉が私は大嫌いだった。

パーフェクトはないかもしれない、でもそれを言い訳にする、声高に言ってのける、そういう態度を持つ人には 成長は難しい。

予約しないと入るのが難しい、という噂がますます店にお客様を呼ぶようになっていた。45席の小さな店なので、夫の期待通り、「あっという間に忙しそうに見えるお店」にはなったけれど、おもてなしが行き渡らないのなら、忙しさも本末転倒だと思った。

ディナータイムの場合、キッチンは皿洗いも含めて6人、ダイニングはバスパーソンを入れて4人。予約受付、テイクアウトオーダーなどの電話応対だけでも一人分の仕事になることもある。

「あなたが家に大勢のゲストを迎えたとします。誰もがあなたにとって、とても大切な人ばかり。それでもあなたは、全員をハッピーにさせることなんて出来ない、って言う?」

「お客様を束で考えないで。ひとりひとり、目の前にいる人を幸せにしてあげる気持ちで、あなたの大切な友達だと思って。」

ずっとそう言い続けてきた。

まだまだだけど、やっとここまできた、という気持ちもある。
うまく言えないけれど、店じたいのおもてなしレベルが全体的に上がって来ていると思う。個人の持つレベルだけではなくて、これまで働いてくれた人、すべての人たちの存在のお陰で押し上げてきた力のようなものが存在している。

さて、前述した本の中にも、「ハッピーな従業員がハッピーな顧客を創造する」とあるように、私自身の大きな仕事としては、従業員が楽しく、自分の働く場所に価値を見出せるような仕事環境を作ること。

 従業員専用のトイレには、手書きのポスターが沢山張ってある。
「一期一会」という、日本の代表的なホスピタリティの言葉の説明、自分がしてほしい、と思うことを相手にもする、という「ゴールデンルール」など、トイレまで追っかけて指導している。

私も含めて、みんなで仕事を通して楽しく成長していけるといい、と思う。なかでもお客様や、一緒に働く仲間のことを考え、共感し、それを上手に態度にあらわすことができること、これが出来れば、レストランだけでなく、どこへ行ってもあなたは大丈夫よ、と私はスタッフに言っている。
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エンジェルもトイレで見守っています。
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by S_Nalco | 2010-09-27 18:10 | ホスピタリティ

9月25日

 昨日の続きのデスクワークを朝から。

 お肉を届けてくれる会社が他会社に買い取られて、それ以降、お肉の値段が上がってる。前触れもなく。(まあ、たいていどこも前触れしてくれませんが)。
 請求書のお値段チェックをしている間にも、お客さんからのコメントを思い出す。
 「オーガニックのお肉を!」
 鶏肉はケージ・フリーを使っているけど、牛肉となるとコストが随分違うしな。
 大半の人は、そんなにに高いステーキは食べたくないだろうな。

 先日もローカルの会社がオーガニックのシイタケをサンプルに持って来たけど、普通のシイタケの5倍の値段。

 玄米はオーガニックにしているけれど、白米までは無理。

 うーん、時間はかかりそうです。すべてを無農薬にするまでには。  (っていうか、するつもりなんだろうか!?)でも、そういうリクエストが多い、っていうのは楽しい。そういう意識がある人々から、こちらからも教わることが色々あるものです。
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by s_nalco | 2010-09-26 16:45 | 日記

9月24日

 今日はお店にはお花を飾りに行っただけで、あとは家でデスクワーク。
 机に山積みになった請求書の山。
 それについに手をつける私。
 
 デスクワークはいつもとりかかるまで、すごい時間がかかります。
 なおさなければならない、私の 「先延ばし」の癖です。とほほ。
 まるで、8月31日の学校の宿題みたいなんです。

 書くことや、お店で実際に働くことは大好きなんですが、デスクワークだけは・・・

 じゃ、何でやってんの? 
 っていうことになりますが、きっとこの仕事、誰にも手渡したくない、というのが 私さえも知らない、私の本音なのかもしれません。
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by s_nalco | 2010-09-25 15:10 | 日記

9月23日


 お月見です!

 毎年、子供たちと お団子を作ってお月見してたんですが、今年は初めての夫とふたりのお月見でした。
しかもお団子のかわりに ビールとカキの種、という。

 子供がその日はいない、と知るやいなや料理を作るモチベーションが 一気にさがる私・・・ごめんよ、夫。
でも、子供たちはあと数年で巣立ってしまうけど、わたしら、それどころじゃないもんね。
これって正当な理由?
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by s_nalco | 2010-09-25 14:48 | 日記

9月22日

 
 ブログをやっと公開しました。
 実はこれ、5月から書きためていたもの。
ある程度まとまったら公開して続けていこうと思っていたのです。
なんとなく、本棚に本が少なかったらいやじゃない?
せっかく来てもらったのに、読むものが少ないと、申し訳ないな、
なんて。
お茶でも出せればいいのですが、そうもいかないし(笑)。

 実は夫にも夕べ、公開したばかり(笑)。
夫婦のあいだにも秘密はあるのです。ふふ。
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by s_nalco | 2010-09-25 14:37 | 日記

本から教わったこと


私と夫はビジネスの殆どを本から教わった。

はじめは自分が商売をするなんて、想像もできなかった。
自分はぜったいに向いていない、と思っていたからだ。
「見えない世界」が大好きで、私はきっと精神世界で生きていく、と信じていたし、ビジネスの世界は、スピリチュアリティとは対極にあると強い偏見をもっていた。
人里離れた山の中で暮らしたときの「清貧」思想が根強かったのかもしれない。

レストランを始めて早いうちに 私の思っている精神世界と、ビジネスの世界を繋げてくれた、ナポレオン・ヒル博士の「思考は現実化する」に出会えたのはとても幸運だった。

「成功するためにはあなたは両手を使う必要がある。片方の手は上に伸ばして無限の英知を求め、もう片方の手はあなたの成功を支えてくれる人に感謝を伝える」(ナポレオン・ヒル)

 ビジネスとか、成功とかそういった類の本の中にこういった一文が見つかるとは思ってもみなかった。

私が読んできたビジネス、成功、自己啓発などの本は、お金への考え、会社が発展、繁栄していくことの意味、豊かさの意味、果たすべき世の中への義務、を教えてくれた。
それは決して特別なことではない、私のような普通の主婦でも十分理解できる優しい、シンプルな理屈だった。そして同時に新鮮だった。それはいかにして、スピリチュアリティを現実に移し替えていくか、という試みのように 私には思えたからだ。

「お客様に喜ばれることで、お金はあとからついてくるものだ。」

すでにレストランを始めていた私がそのアイデアに従ってみるのはたやすいことだった。なぜなら私の心がすでにそれを望んでいたから。

もちろん金銭に関する不安は 初めはひどくあった。
従業員に給料は払っても自分たちは無給、という時期もしばらくはあったからだ。それでも「指針」となる信条があるのとそうでないのは全く違う。
ビジネスを通して、自分はどこへ行きたいのか、自分のビジネスはどこへ向かっているのか。
本を読むことで、そういったことを考える機会を頂いた。そしてそれらをノートに書きつけていくことで、考えが確かなものに成長していった。

人に喜ばれるビジネスというのは愛に満ちている、と沢山の本を読んで、私は定義した。
お客様、従業員、取引先、ひいては店の存在する地域社会全体が喜ぶ仕事をしていくこと、その喜びが豊かさを呼び、豊かさの輪の中にいる自分たちもまたまます豊かに、繁栄していくのは宇宙の法則だと知った。

そのためには常に自分自身が謙虚であり、世間に耳を傾け、また勇気をもって決断していくことだと教えてもらった。

これまでに読んだ、沢山の本のお陰で、今の私たちのビジネスがある。その知恵を分け与えてくれたすべての著者、先達に心から感謝している。

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by s_nalco | 2010-09-22 03:32 | 本から教わったこと

はじめの半年 1

オープンした後の半年間を聞かれた時、私はたいてい「悪夢だった!」、と今だからこその笑顔で答える。それはまるで今となっては文字通り、夢の出来ごとのように感じられる。

商売を始めるのは簡単、でも商売を続けていくことが難しい。
商いは飽きずに続けていくこと、
本の中の言葉は、そのときも私を励ましてくれていた。

朝から夜までウエイトレスとして店を走りまわって、休日はブックキーピング、保険や税金、給料、やることが山のようにあった。

帰宅は夜中すぎ、朝は10時、夫はそれよりももっと早くに入り、いったいどうやって暮らしていたのだろう。

子供たちと過ごす日も、家で子供たちのために料理をする時間も殆どなかった。一度、家で雑炊を作った。久しぶりの私のそんな手料理とも言えない食事に、こどもたちが目をきらきらさせたことがある。一杯の雑炊でそんなにも喜ぶ子供を見て、その時自分がどういう状態にいるのかがわかった。

知人たちが店に食べに来てくれて、子供のことを聞かれると、オーダーを取りながら泣いていた。
あの時期を乗り越えられたのは ひとえに当時14歳だった長女のおかげだ。彼女が小さい弟や妹を面倒見てくれたおかげだった。

私たちより半年早く素敵なレストランをオープンしたご近所さんは、お互い子供の幼稚園が一緒だったことから仲良くなった。
けれど、私の幼稚園児は末っ子でも、彼女たちのは長女だった。末娘はまだたったの2歳。
はじめのころはおばあちゃんが遠方から助っ人に来られていたけれど、それから1年もたたないうちに、奥さんは子供二人を連れて実家に帰ってしまった。
離婚後、旦那さんが娘に会うためには、彼のレストランをたたむことが条件だった。
それくらい飲食の商売は家族に負担がかかる。
レストランを始めたカップルのうちの半数は離婚に至るという統計もあるよ、とは親切な知人の助言だった。

子供のことばかりでない、ストレスの大きな原因はすべてのお客様を満足させてあげられない、ということだった。
システムがしっかりしてないせいで、キッチンとダイニングのコミュニーケーションがうまくいかない、実際営業してみると設備的に効率的でない、ひとつひとつの遅延が大きな遅延を生んでいた。店は開店当日から満員だった。しかも、地元の新聞でも取り上げらたのも拍車をかけた。


その頃の私の日記には、「洗濯機に自分が入って、ぐるぐる回されている感じがする。」と書いている。
店を開けてから考える暇もなく、ただオートマチックに日々の仕事をやり続ける。ミスが多く、フードもおそい。 お客様全員の食事を一度に出せない。手際の悪さ。店が閉まったあとでミーティングをし、できるだけの改善を毎日やっていくが、追いつかない。それほど店は忙しく、改善されるべき問題が山積みだった。

要するに開店以前にしっかりしたシステムを作っておかなかったことの結果だった。シュミレーションがきちんとできていなかった。けれどたいてい能天気で、直観で動く私たちには こんな嵐の中を進むような成長の仕方が一番手っとり早かったのかもしれないとも今は思う。

リセットするしかない。

私たちはそう決断して、開店4週間でいったん店を休業した。
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by S_Nalco | 2010-09-21 18:24 | 成長