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誰もがお休みしたい日

今年のクリスマス・イブとクリスマスは休みにした。
大みそかと、お正月も。

店を開けた初めの年は、
クリスマスとお正月、独立記念日以外の祝日は殆ど開けた。
そしてお客さんの流れを眺めた。

近所に裁判所があり、
世間が休みだと、商店街への人出も減る。
だいたい祝日はたいてい商店街も休みなので、
そんなことも考慮して、2年目からは前年の記録を見ながら、
店の休日を決め、3、4年目からはそれが定着した。

要するにこれまではすべてお客さんの流れを見ながら決めてきた。

それを今年は スタッフの都合に合わせた。

クリスマスとお正月はこれまでにも休みだったけれど、
クリスマス・イブと大みそかも、出来ることなら休みたい、
早く帰りたい、誰もがそう思っているのは分かっていた。

何年か前に、
クリスマス・イブと大みそか、
両日とも仕事のシフトに入っていた若い女性が、
「それはフェアじゃないわ!」
と私に電話してきたときには びっくりした。
心底やれやれ、と思った。

私が、高校生のとき、
セブン・イレブンでアルバイトしていた時には 
丁度お正月がシフトになっていて、
朝早くから働いたことがあったけど、
それに有無を言うことなんて考えたこともなかった。

日本では、
「仕事だから仕方ない」と、
「酔ってるから仕方ない」という使い方ができるけれど、
こちらではその両方とも効力がないらしい。

誰もが心の中では休みたいと思っていて、
実際、働きたくないのに、働いてもらわなければならないのは、
こちらも気分が良くない。
特にクリスマス時期は家族が集う、大きな祝日。

大みそかも、遅くからのお客さんの予約は取らずに、
なるべくスタッフが早く帰れるように計らってきた。

けれど今年は思い切って、
従業員の都合の良いようにしたというわけだった。

商売の基本は、倦まずたゆまず継続すること。
けれど、従業員は 休みたいときに休むことが可能な限りできるよう、
それを今年はやってみてもいいかな、と思った次第。

クリスマス・イブの予約の電話には、
いちいち丁寧にお断りさせてもらっても、
代わりにスタッフの一人ひとりの笑顔が浮かんでくる。
今はそれでいいかな、と思う。

そうして色々な休日の取り方を試すうちに、
うちの店のスタイルがはっきりしてくるのだろう。
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Merry Christmas!
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by S_Nalco | 2010-12-24 17:19 | 休日

お客の嫌がることをしない。

「お客の嫌がることをしない」
という変な目次を 本の中に見つけた。

いったいお客に、どんな嫌がらせをするというのだろう?

その本とは、
「ドラッカーの実践経営哲学」PHPビジネス新書 /望月 護 著

「とにかく2代目は先代とは変わったことをやりたがるが、
お客さんは変わったことを望んでいるわけではない」
そう、ある旅館の2代目に、旅行会社の人が言った。
アイデアマンの2代目は、
以来、新しいアイデアを思いついたときには、
すぐに実行せずに、
その言葉を肝に銘じている。
いかに卓抜したアイデアでも、
お客の嫌がることは意味がないからである。


読んでみて、納得がいった。
私にもそんな、
「お客の嫌がること」をやったことがあった、
と思い出した。

世の中に不景気の雰囲気が浸透し始めた2008年。

8月の終わりから、ランチの売上がずいぶん下がった。
例年、その時期にはないことだった。

ディナーにはお金は払っても、
ランチを節約することで調整を計るということなのだろうか。

それで、これからは、
お客様のニーズというのは、
「安くて美味しい」
ことに絞られていくのだと考えた。
それほど、ランチの売上が当時減ったのだ。

そして、そんな不景気風が吹いているのは、
見渡すと、どこの店も同じだった。

それで、私達は丼ぶりもので、
安くできるメニューをいくつも作った。

それらの殆どが、テイクアウト店の商品と連動していて
テイクアウトで買ったフードでも、
レストランにも持って来て食べられるようにした。
というのも、
私たちはそのメニューのスタートの日から、
レストランのランチを、
「セルフサービスの形態」
に 変えることに決めたのだった。

それに、テイクアウトの店は、
変わらずに繁盛していて席が足らなかった。
レストランはサービスを受けることによって、
15パーセントから18パーセントのTIPを任意で払うことが普通。
それもお客様には負担が大きいと思った。

美味しい、安い、早い、
それを軸に レストランのランチを変えていくことが、
お客様のニーズにも叶っていると考えたのが、
それから当分続くと予想された 不景気への対策だった。

店を開いてから5年目、
初めて売上が下がったという事実もあったけれど、
5年間順調に成長してきたというおごりもあったのだと、振り返る。

11月の、オバマ大統領を選出した選挙のあった日に、
レストランのセルフサービスと新メニューが始まった。

けれど、セルフサービスの体制はたった一日、
その日限りで幻となった。
というのも、常連のお客様が帰り際に、

「私は料理だけでなくて、このお店のサービスが好きなのよ」

と 言われたことだった。
そして何も言われなくとも、
たいていの常連さんが、そう思って帰られたのも伝わってきた。

けれど、何かが変わるときというのは、
たいていこういうものだ、とも言える。
確実に何パーセントのお客様の足は遠のくかもしれない。
けれど、そのスタイルを望む新しいお客様が現れる。
そして数カ月後には、
このセルフサービスがすっかり定着した店になっているかもしれなかった。

一日だけで辞めたのは、
このスタイルはうちの店のやることではない、
ということがすぐにわかったからだった。
テイクアウトの店ではそうでも、
レストランで、自分で飲み物や、食べ物を運んだりするお客様の姿を見るのは、 
私が嫌だと、その時に思った。

実際にこの変化の日を迎える前に、
スタッフから疑問の声もあった。
ロイヤルなお客様が多いのに、
この大きな変化が受け入れられるのかどうか、ということについて。

それでも耳を傾けなかったのは、
結局のところ新しいことを試してみたい、
という好奇心が大きかったのもある。

けれど、後日、松下幸之助さんの本の中で、
「衆知を集める」
ということを書かれていたのを読んで、おおいに反省した。

「誤りなく事を進めていくためには、
できるかぎり人の意見を聞かなくてはいけない。
一人の知恵というものは、所詮は衆知に及ばないのである。
~中略~
それに対して、人の意見に耳を傾けて、
衆知を求めつつやっていこうとする人は、
それだけあやまちをおかすことも少ないし、
そういう人に対しては皆もどんどん意見を言い、
また信頼も寄せるようになってくる」。

以来、私たちも 変化を起こすことには慎重になった。

お客様が何を求めて来て下さっているのか、
その衆知を集める、ということ、
そして
セルフサービスの選択は うちのレストランにはない、
とはっきりわかっただけでも、

大きな収穫の秋だった。
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by s_nalco | 2010-12-22 18:20 |

人を雇う

キッチンは別としても、
ウエイトレスの仕事はいわゆる腰掛で、
長くても3年から5年、と思っている。

学生時代のお小遣い稼ぎ、
子供が小さくて、フルタイムの社会復帰はまだ無理だけど、
とりあえずアルバイトをという主婦、
次のステップのためのお金を貯めるために、という人。

「何かのため」に、
とりあえずウエイトレスをするのが一般的な動機。

けれど、その腰掛期間の間にでも、
お客様をもてなす、というホスピタリティを学ぶことは
その人の人生に必ずプラスになると思っている。

そんな中、
これまで面接をしてきた人はかなりの数になる。

初めは、複雑な仕事ではないし、
誰にでもできると思ったので、
笑顔があって、
朗らかな人を採用していた。

仕事は教えれば誰でもできるけれど、
性格は変えられない、と。

けれど、実際のところどんなに人あたりが良くとも、
ウエイトレスが向いてない人、というのも存在することもわかった。

あと、他の従業員とうまくやっていけない人、
常識的なことへのラインが低い人。
学習意欲に乏しい人・・・。
自分の店に合った、
「人」を見つけ出すのはなかなかに難しい、
ということがわかった。

サービスは「独り言」
ホスピタリティは「対話」

そう書いているのは
ニューヨークのトップレストランの創業者、
ダニー・マイヤーで、
彼の「おもてなしの天才」ダイヤモンド社 
にはホスピタアリティの能力についての
「人のスキルにおける5つの核」を紹介している。

1 楽天的な温かさ・・・ 心からの親切心、思いやり、お客様の必要に「気づく」センス。

2 知性・・・ 頭がよいだけでなく、学ぶことそれ自体を目的に、学びに飽くことのない好奇心を抱く。

3 仕事に対するモラル・・・ 自分にでき得る最高の仕事をするという生来の傾向。

4 共感・・・ 「他人がどう感じるか」と「自分の行動が他人をどういう気分にさせるか」を意識し、気遣い、結びつけて考えること。

5 自覚と誠実さ・・・ 何が自分をその気にさせるかを理解し、正しいことを誠実に最善の判断のもとにおこなう責任をもつこと。

でも、これら、5つの核を、
一人の人がどの程度持っているのかを知るのが難しい。

うちでは、3ヶ月のトレーニング期間があり、
それから正式な採用にしている。

他の店では、ダメと思ったらどんどん辞めさせて、
新しい人を試すらしいけれど、
私はそれができない。

時間はかかっても、
性格の良い人ならば長い目で見て、
店に貢献してくれるというパターンが今までにあったし、
一度引き入れて、相手が諦めずに続けるなら、
こちらとしても面倒を見たい、という気持ちがある。
だから3ヶ月のトレーニング期間を何回も更新して、
辛抱強く指導したこともあった。

それでも、何ヶ月か後に、
「やっぱりだめだった」ということに
なるべくならないよう、
初めの面接に気を使う。

直感で、「OK!」と感じる人はもちろん話を進めるけれど、
「No」という場合にでも、
自分の直感に自身がもてなくて決断できなかったりする。

直感なので、根拠になる理由がない、というのは厄介だ。

一緒に面接するマネージャーはOKを出すのに、
私はYESと言えないとなると、おおいに困る。

けれど、そんなことを繰り返しながら、
自分の直感通り、
「NO」にしておけば良かった、
と後悔することが何度か続けてあった。

「No」であれ、
「YES」であれ、自分の直感を大切にすること。

それ以来、私は履歴書に日本語で小さく、
相手の第一印象、
面接の時の印象、
などを書きこむようにしている。
そうしていくうちに、自分のあらゆる直感が、
何を私に伝えようとしているかが 
もっと明確にわかるようになるのではないか、と思っている。


サービスは「独り言」
ホスピタリティは「対話」

この違いがほんとうにわかる人に
どんどん集まってきて欲しいと思う。
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by s_Nalco | 2010-12-21 18:01 | ホスピタリティ

ことば

買い物などをして、
店の人から「THANK YOU」と
一言も言われないことが
たまにある。

私は客商売をしているので、
そういうことに敏感なのかと思ったけれど、
アメリカ人の何人かの友人にも、
私と同じように感じている人がいることがわかった。

だから買い物に行くと、私のほうからいつも、
品物を受け取るときに「THANK YOU」と言うことにしている。

するとたいてい、
「YOU ARE WELCOME」(どういたしまして)
と言われて苦笑する他ないけれど、
まあ、ここはアメリカ、
期待せずに、こちらが柔軟に、と決めている。
(もちろんうちの店では、こんなことは絶対あり得ません 笑)

友人からしてみれば、
「なんでお客のほうから、言わなきゃいけないの?」
という意見もあるけれど、
うちのお客さんだって、こっちが言うより先に早く、
「THANK  YOU」と笑顔で言ってくれる人がいる。

こんなこと、日本にいるときは考えることもなかったけれど。

サンフランシスコの日本町に行って、
クリスマスプレゼントにと、友人に桜の柄のポーチを買った。

そしていつものように、何気なく日本語で、
「ありがとう」と品物を受け取ると、
店員の年配の女性が とても丁寧な感じでこう言ってくれた。

「こちらこそ、ありがとうございます」。

じーん、ときた。

「こちらこそ」の意味合いになる英語は・・・
色々あると思うけれど、日常的には
Thank YOU
とYou の部分を強調した言い方を 頻繁に聞く。


日本にいるとそうでもないかもしれないけど、
やっぱり、
日本語っていいなあと思う。
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by S_Nalco | 2010-12-20 16:59 | 日記

Goen Party 3

というわけで、
私たちはこの12月に入って、
「ホリディ・ディナー・パーティ」
を催した。

「クリスマス・ディナー」
という名目にしなかったのは、
宗教上、クリスマスを祝わない人たちも、少なからずいるから。

月曜日のディナーの時間に、
パティオを貸切って20人を招待した。

Goenグループは10組、20人の人たちから成っている。

けれど、遠方に引っ越して参加できない人や、
この時期、旅行に出かけてしまっている人達もいる。

今回はこれまであまり出席できなかった人が参加した代わりに、
毎回一番に予約の連絡をしてくる人が来れなかったりした。

そして今回、
私はレストランをオープンする際にお世話になった
WEST COMPANYの人達も招待した。
当時、特にお世話になった私の担当者、3人。

この会社と、この人達にどんなにお世話になったか、
このブログを書き始めてから 改めて思い出した。
実務に関してだけでなく、この会社は「人」に対して温かい。

ある日、そのうちの二人が 
レストランに食事をしに来たとき、
私が初めてWEST COMPANYを訪ねて行ったときの話になった。

「Nalcoが職業安定所から紹介されて
うちに来たときには どうなることかと思ったわよ、
レストランなんて、
オープンしても一年内に半分はだめになって、
生き残っても、3年後にはまたその半分が消えてるっていう世界よ。
なのに、ビジネスも何にも知らない主婦が、
小さな子供連れて、おぼつかない英語で来るんだもの。
職業安定所の担当者に どうなってるの!?って、
あなたが帰った後で、私、電話したくらいだったのよ!」

私は大笑いした。

「そんな裏話があったなんて、今までぜんぜん知らなかったわよ、
そんな素振りは全然見せなかったじゃない!?」

実際、大柄で、大きな声でよく笑う彼女の人柄に
私はいつも助けられていた。
彼女はぜったいにネガティブなことは言わなかったし、
どんな時でも励ましてくれた。
そして、「自分には出来る」という可能性を
私に信じさせてくれたのは、
他でもない、彼女たちだったのだ。

それを彼女に言うと、

「だって、そうすることが私の仕事だったのよ」。

とあっさりと言ってのける。

「誰もあなた達がここまでやるとは思ってもなかった、
だって、あなた、
時々試食してくださいって料理を持ってきてくれたでしょう?
とっても美味しかったけど、
コストはいくら掛かるの?って聞いても、
ぜんぜんアイデアがなかったみたいだし」

「そうよね、キャッシュフローって言われても、
何のことかわかんなかったしね」

こんな当時の状況でありながら、
あんなにも、私たちを励まし続けられたのは何だったのだろう?

それがWEST COMPANY の戦略ならばすごい。


斉藤一人さん(「銀座まるかん」の創設者)の教えの中に、
「美化運動」というのがある。

それは
「目の前にあるものを美しく見る」
ことで、
人に対しては、
「あなたはこういう”いいところ”があるね」と、
見返りを求めずに 相手をほめること、
そうすることで、褒めた相手はどんどん伸びていく、

だから、毎日最低3回、身近なものを声に出して褒め、
毎日最低3人以上の人を褒め、
そして自分を褒めましょう、
という運動。

「斉藤一人 成功する人 くさる人」KKロングセラーズ 寺田啓佐 著

この本の、このくだりを読んだとき、West Company が 
私たちに 徹底的に美化運動をし続けてくれたんだと気が付いた。
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by S_Nalco | 2010-12-18 17:38 | 集い

Goen Party 2

今年のGOENパーティは、
ラウンジが出来上がると同時にお披露目パーティにしよう、
と楽しみにしていた。

けれど、ラウンジ、成らず。

ある日、GOENグループの一人である、
リサが、
店のスシカウンターで彼女の遅い夕食を食べているときに、
私も横へ座っていっしょにお酒を飲んだ。

彼女はいくつか町に不動産を持っていて、
はじめは古ぼけて目を引かなかった建物を、
どんどん美しい景観の 
町でもお洒落なビルに変身させていっている。

しかも、彼女の場合、
彼女自らが大工仕事をやったり、
ペンキを塗ったりしているので、
町で会うと、たいてい汚れている(笑)。

夫が、オフィスだった現在の建物を
自分で改装して
レストランに仕上げた過程を知っているので、
同じ臭いがしていたのだろうか? 
夫とはその頃からの仲間。

私との個人的な出会いは、動物病院の待合室。
まだ店も開いてない頃。

犬を診察のために連れて行き、
込み合った待合室で座って待っていた。

フロントドアの前に敷いてある、
大きなマットがめくれ上がっていたのが目に付いたけれど、
私も含めて、皆んなおしゃべりをしたり、
自分の連れている動物に忙しくて、
マットはそのままだった。

そこへ、小柄で、ジーンズとベスト姿の彼女が、
リンゴをかじりながら、
私の目の前を通り過ぎるとき、
さらりとマットを片手で直していった。

すごくいい光景だった。
ボーイッシュで、
初めは女性だと気づかなかった。
彼女は、いったいどんな人なのだろう、と思いながら
夫が作業するレストラン予定地に戻ると、
そこに彼女がいて、夫とおしゃべりをしていた。

「コミュニティ・サーベント(奉仕者)」
その文字と、電話番号だけが、
ちょこんと彼女の名刺には書いてある。

この人って、いったいどういう人なんだろう?

あれから7年、
様々な顔の彼女を見てきたけれど、
いまだ全貌は分かってない気がする。

さて、その彼女がカウンターで一緒にお酒を飲みながら言う。

「いいじゃない、何も特別なことはしなくても。
GOEN パーティしようよ、
ただ、皆んなで集まろうよ」。

一年に一度のGOENパーティは私にとっても、特別な集まり。
だから毎年皆んなにも、
特別感を味わって欲しくて、
趣向を凝らしてやってきた。

「そう?
ただ集まって一緒にディナーするだけでいいの?」。

「そうよ、十分よ」。

彼女も自分の建物を改築したりしているので、
今回私たちがラウンジを作れなかったいきさつを
よくわかっている。

ひとつひとつの規定をパスしながら、
自分の目指す方向に進むとき、
時にこんなふうに余儀なく中断されるということも。

そして突然、真っ白な空間に放り出されて、
さあ、はじめからだよ、
と誰からともなく、言われるのだ。

肩の力を抜いて、
彼女のように淡々と毎日、
ビルのメンテナンスを
自分の身体を使ってやっている姿に 
深く感じ入る。

そして私が遠くからでも見かけて、
「リサ、そのペンキの色、いいね!」
と何かしら、彼女の仕事に共感すると、
ものすごく、
可愛らしい笑顔を返してくれる。 
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by S_Nalco | 2010-12-17 15:53 | 集い

Goen Party 1

私たちのビジネスを
5年前からサポートしてくれている
“GOEN”グループ

年に一度は集まって、パーティをする。

去年は日曜日にキッチンを解放して,
クッキングクラスを兼ねたディナーパーティだった。

エプロンをつけて、まずは米を洗い、
スシ酢の作り方、スシ飯を合せるところまで。

大きな寿司桶としゃもじでデモンストレーションをする様子は、
普段見ることのできないステージ裏のことなので、
皆んな興味深々。

出来上がったスシ飯をそれぞれが小さな寿司桶に入れて、
自分の持ち場に帰り、
好みのスシを巻いたり握ったり(?)する。

ここまでが練習。

第2ラウンドには、
それぞれが招待していたゲストが到着する。

そしてゲストがスシカウンターに座ると、
招待主がスシバーに立ち、
ゲストのためにスシを作ってご馳走してあげる、
というおスシ屋さんごっこになる展開。
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普段食べるのが大好きでも、
自分で作ったことがあるのは中でも2人くらい。

それでも、教える側が上手だったのか(?)、
けっこう皆んなサマになったおスシを作っていてびっくりした。
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作り終わるとテーブルに戻って、
それぞれが 招待したゲストと一緒に、自ら作ったおスシも合わせて、
ディナーを囲む、という企画だった。

ゲストを呼んだことで、
毎年同じメンバーでの集いが去年は 
違う顔ぶれもあって面白かった。

この企画はずいぶん盛り上がったので、
次は「天ぷら」で、というリクエストがある。

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大学時代には、手作りのおスシでパーティをしていたという、男性が作りました。上手!
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by S_Nalco | 2010-12-16 17:39 | 集い

花の写真

友人が去年から花の写真を撮り始めた。
「これが私のやりたいことだってわかったのよ」
そう言って、仕事の合間にあちこち旅行しながらレンズを向けている。

自分の大好きなことをやっている人を見るのは とても楽しい。
彼女らの“わくわく”がこちらにも伝染してきて、元気になる。

今年の夏の初めに店の倉庫が火事になったとき、
彼女の庭で写したという、
サーモンピンクのバラの写真を持ってきてくれた。
バラの向こうには小さな白いマリア像がぼんやりと写っていて、
こんなメッセージが添えられてあった。

“SACRED PLACE、SACRED SPACE”

写真はとてもパワフルで、
同時に彼女の柔和な人柄そのものだった。

店のフロントに飾ったその写真を毎日眺めているうちに、
そうだ、そろそろ店内のアートを変える時期になっているし、
彼女のところから幾つか花の写真を貰って来よう、
と思いついた。

ライラック、
ボケの花、
朝顔、
カリフォルニア・ポピー・・・、
彼女のコレクションも随分増えた。

けれど、彼女のオフィスで、
一緒にコンピューターから写真を見て行くうちに、
彼女が店にプレゼントしてくれた、
サーモンピンクのバラとマリア像を 
違ったアングルやフォーカスで写した、
一連のものがどうしても気になった。

だから結局私はそれらのうち、5枚を選んだ。

バラの花だけのもの、
マリア像が大きく写っているもの、
バラと像が写っていて、バラにフォーカスがいっているものと、
バラにフォーカスがいっているもの。
バラが大きく写っていて、像はぼんやりと背後にあるもの。

ひとつのシーンを 
様々な表情に見立てて写している何枚もの写真は、
不思議な謎解きを仕掛けているようだ。

私はフレームを選んで、
店の壁に飾った。

穏やかな光の放射。

この写真たちは、
どんな流れを店に運んできてくれるだろう?


もうすぐクリスマス・・・。

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by S_Nalco | 2010-12-14 18:42 | 日記

メモリアル

今年の春まで店で働いていた人が亡くなって、
店のスタッフの多くは
心の中で行き場のない悲しみを抱えて仕事をしていた。

とくにウエイトレスは若い女性が多いので、
ときどきふと、悲しくなる子たちもいた。

お葬式もメモリアルもなかったので、
肩を抱き合ってゆっくり悲しむ場所がない。

実際、私こそが、このままクリスマスを迎えるのは
気持ちに区切りがつかなくて嫌だった。

それで日曜日に 
亡くなった彼女を偲んで集う、
メモリアルを店で催した。



いくつものキャンドル、

白とベビーピンクのバラとユリ、

生前の、彼女の眩しい笑顔が散りばめられた写真の数々、

色とりどりのバラの花びら、

ラベンダーのお香、

壁に掛かった、
ガーデンにひっそりと立つ、マリア像の写真、

クリスタル・ボウルが奏でる音色。



来てくれた人が、
気持ちを開放しやすい、
柔らかな空間ができあがったように思った。


メモリアルには
店のスタッフだけでなく、
店で彼女を知ったお客さん、
彼女のお母さん、
そして彼女のボーイフレンド、
友人たちも、
来てくれた。


彼女の写真の前でうずくまる女性、

椅子を寄せ合って話し込み、

あちこちで、ハグをし、

あちこちで、涙を拭く人々、

そして熱心に、
彼女へのメッセージを
カードに綴る姿、

静かに座って目を閉じている人。


私は、店のぜんたいを見回しながら、

ほっとする。

よかった。

安心して泣くことのできる場所があるのは、
なんて健全なことだろう、と思う。

言葉にせずとも、同じ思いを分かちあえる人がいるというのは、
なんて温かいんだろう。

これまでに店を貸切で、ウエディング・パーティや、
ベビー・シャワー
(赤ちゃんが生まれる前に、プレゼントを持ち寄ってするパーティ)
をやったことがある。

でもこの店は、こんなふうにも使えるんだと思った。

喜びだけでなく、
悲しみのシーンも、
抱擁してあげられる場所なんだっていうことを。

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誰かがお供えしてくれた、小さなドライフラワーのリース。
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by S_Nalco | 2010-12-13 14:13 | コミュニティ

サービス、それとも?

先日、レンタカーを借りた。

受付で車を借りる際に、
最初のガソリンをそこで買えば、
返す時にはガソリンは空でいいがどうするか、
という選択があった。
ガソリンは普通で買うよりもやや安い。

私は前回、レンタカーを借りたときには、
そこでガソリンは買わなかった。
というのも返すときに、
ガソリンをどのくらい使っているかどうかわからないからだ。

返すときにガソリンが半分ほどしか減ってなければ、
半分、私は余分にガソリン代を払いすぎたことになる。

けれど、今回はガソリンを車を借りた場所で買ってみた。

その会社の意図はどこにあるんだろう、とふと思ったから。

もちろんたいていの車は、
ガソリンが空になりそうなギリギリのラインで
運転していることはないと思う。
だから、車が戻ってきたときには、
いくらかのガソリンは残っていて、
その分会社は得をする。

けれど、もしお客がガソリンを初めにそこで買っていなくて、
満タンにして車を返さなければならない場合、
何パーセントかのお客さんは
それを忘れたりするのではないだろうか。

そして忘れていたために、
渡しておいたクレジットカードのインフォメーションから
ガソリン代が引き落とされ、
それが お客さんとのトラブルのもとになるとしたら?

それを防ぐためなら、
あらかじめガソリンを買ってもらって、
返すときにはガソリンの心配はしなくていい、
という設定のほうがシンプルだ。

そして、それはレンタカー会社にとっても、
お客にとっても、便利なシステムだな、と思った。


というのも、先日、
サンフランシスコのホテルに泊まったとき、
朝はゆっくり眠るつもりでいた。

それなのに、
午前8時半にけたたましいノックの音で起こされた。

それは清掃の人で、
私たちが“プライベート”と書かれたタグを
ドアノブに表示していなかったせいで、
彼女は私たちが不在なのだと思ったらしい・・・。

他のホテルよりもずっと小さくて、
エレガントなそのタグを 
掛け忘れていたのは、こちらの落ち度でも、
チェックアウトは12時で、
それまで私たちはゆっくりとこの部屋を使うことができるはず。

なるべく早く清掃を済ましてしまいたい、
というのはホテル側の都合だけじゃないのかと思った。


同じことが日本の旅館でもあった。

子供達に旅館体験をさせてやりたくて行ったのだけど
朝、何度か布団を上げるタイミングを見に来られて落ち着かなかった。
(そういえば旅館には“タグ”がない!)

料理は事前に伝えておいたにも関わらず、
9歳の子供と大人の食事の量が同じ。
決して小食ではない私でも、
半分しか食べられないほどのボリュームで、
ご馳走を無駄にしてしまったことに後味が悪かった。
(金額は同じでもいいので、量は少なくして欲しい。)

しかも、子供の前にも、
お酒のグラスが添えてあるのはどういうことなのか、
何だかワケが分からなかった(笑)。

いきとどいたサービスは、お客さんの邪魔にならないはず。
けれど、どこか押しつけがましかったり、
型にはまって臨機応変にできなかったり、
お店の都合だけで事が流れていると、こちらは重くなる。

便利で、お得な商品がどんどん開発されるように、
サービスも、日々見直しながら、進化していくものだと
こんな日常からも伺える。
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by s_nalco | 2010-12-11 19:39 | ホスピタリティ