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お勘定の払い方

お店でレジを打っていると、
来店されたばかりのお客様のひとりが席を立って、
私のところへやって来た。

手にはクレジット・カードを持って、

「これで全部の食事代を払いたいからよろしくね」。

見ると彼女のテーブルは
二家族のお食事会らしく、
大人子供あわせて8人。

その代金をそのうちの一家族が
先手を打ってこっそり払ってしまおうという計画。

こういうスマートな方法はこちらにとっても嬉しい。

食事の後でお勘定がまわってきて、
「私が払うわよ!」
とレシートの取り合いになるお客様も少なくないから。

ときにはそれが白熱してしまい、
ウエイトレスのほうが、
クレジット・カードを差し出すいくつかのうちの、
どの手から受け取ればいいか困り果てている。

「ああいう時ってどうすればいいの?」

ウエイトレスのお悩みベスト3にも入っている。(たぶん。)

私はそういったお客様同士のかけあいも余興のうち、
と傍で見るのも楽しめるけれど、
若いウエイトレスにとってはストレスになるらしい。

それよりも、大人数で来店されて、
各自が別々に支払たいと、
最後になって言われる場合、
忙しいときにはレジで流れが滞ってしまう。

「それで、皆んなで一緒に注文されたデザートはどうされますか?」
とか、聞かなければならないときには、
何故か私のほうが気まり悪くなる(笑)。

いずれにしても、初めから終わりまで、
楽しい食事時間の一コマの連続であって欲しい。

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このプレートは オーダーした本人でさえ、
「これ何ですか?」
と思わず聞いてしまう、
「チュパカブラ」。
ハローウィーンのときのスペシャルからのアンコール。
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by S_Nalco | 2011-06-20 08:48 | 気づき

幸せの運気

スタッフが夏休みを取っているので、最近ずっと忙しくてなかなか更新ができませんでした。

そんな中でも、ぽかっと突然空いた時間に、
夫が珍しくランチのデートに誘ってくれた。
お気に入りの近所のレストランで
もてなす側から、
もてなしてもらう側になって、
ほっと一息。
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夫の頼んだミニステーキのサンドイッチ。

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私のはサーモンのプレート。

地元で作った白ワインを頂きながら、
ここでも話題はやっぱり仕事のこと。
子供の話題が出ないのは、
平和な証拠?



ところで今日は嬉しいお客様があった。

5年前に、
現在私たちのレストランの入っている建物を売ってくれた
もと大家さんが顔を見せてくれた。

ここを私たちに売って、
彼は違う町に引っ越し、
あれから会っていなかったので今回の再会はまさしく5年ぶり。

不動産屋も、銀行も通さずに 
安い金利で信用貸しのローンを個人で組んでくれた彼とは、
5年後にもう一度会って、
お互いの状況を確かめ合おうという約束だった。

そしてそれが今日。

70に近い年齢(それ以上?)だと思うけれど、
月日を感じさせない彼の姿に私はすっかり嬉しくなった。

「すごく調子よさそうだね!?」

と尋ねると、

次々と彼からいいニュースを聞かせてもらった。

健康で、
娘や孫の近くに住み、
パートナーともうまくいき、
趣味のテニスを続け、
年に数回は旅に出かける。

普段は 自然を歩き、
子供達に自然の中を案内するボランティアをかって出ている。

とりたてて特別なことではないけれど、
それらのことが
どんなに得難いことかも
想像できる。

店で彼に お弁当のランチを食べてもらったあとで、
5年前とは随分変わった建物の中を
夫と一緒に案内してから、彼は帰って行った。

彼が去ったあとも、
何かしら私自身楽しい気分が続いて、
その余韻が何なのかと思った。

人生も後半に差しかかった彼の 
幸せの運気がもたらしてくれたもののような気がした。

幸せって、
ほんとうに伝染する。
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by S_Nalco | 2011-06-17 16:31 | コミュニティ

Small Town

この町は何年か前に、
ベスト・オブ・スモール・タウンの
いくつかのうちに選ばれたことがあるらしい。

普段でも夜、9時を過ぎれば通りは静まりかえるし、
日曜日には商店街も閉まっている。
開いているのは、大手のチェーン店だけ。

町中がこぞってファミリー志向だから、
休みにまで働いている人なんてそういない、っていうのがこの町の特色?

うちも右へ倣えで、ウイークデイは8時半に閉まる。
それがある夜 8時頃に店に電話が鳴った。

「9時に予約したいんだけど」
とお客さん。

「済みません、8時半に閉店なんですよ」

私がそう答えると、
相手が突然怒り始めた。

「なんで、そんなに早く閉まっちまうんだよ!こんな町、大嫌いだ。
俺は早くロサンジェルスに引っ越したくてうずうずしてるんだ、
この町に住んでる、俺の友達は皆んなそう言ってるのに、
どこも遅くまで店を開けてくれちゃいない、
8時半なんて、俺たち仕事で、無理なんだよ」

彼の不満がとめどもなく私に降り注がれる。

わかるわ、その気持ち。
若者ならなおさらそう思うのも無理はないし。

でもここは、小さな田舎町。
べつにロサンジェルスみたいな
大都会のようである必要なんてないのだからね。

だから、早く、この町を出て、大都会に行くべきよ。

そう心の中で言っていた。

ひとしきりこの町をののしったあとで、若い男の声は私に言った。
 

「じゃ、8時半までに行くからテーブルとっといてね」

これだけ文句を言っておいて、
まさか来るとは思ってもみなかったのでびっくりした。

なんか可愛い。

やっぱりスモールタウンだ。


若い子たちが遊ぶようなところはあまりないけれど、
ここはこの小ささゆえに
なんだか居心地がいいところがある。
出戻りが多いのはそのせいだ。

「一度はこの町を出ていったほうがいいよ」

若いスタッフに良くそう言っているので、
彼らが広い世の中に出て行くときは文句も言えない。

今日も、22歳の女性スタッフが 
ハワイで暮らし、そこの学校へ行ってみる、
と言って最後のディナーに家族や友人と来てくれた。

私は彼女へのはなむけに、バイト先への紹介状を書いてあげた。

惜しまれて辞めることこそ、次への最大の飛躍。

この町で生まれ、育った彼女、
きっと彼女は
うまくやるに決まってる。
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by S_Nalco | 2011-06-07 18:16 | コミュニティ