テイクアウトのお店でははじめ、レストランのテーブルを待ってもらうお客様のためのウエイティングスペースと、待ってもらう間にお酒やワインを出すことも考えていた。
それまでレストランでテーブルが空くのを待ちたい、というお客様や、予約をしておいても、前のお客様がまだいらっしゃる場合などに、近所のレストラン・バーももっているビール醸造所へ案内していた。 そこでビールやワインを飲みながら、待ってもらう。 うちは小さな店なのでお客様に少しでも待ってもらうような場所がない、 というのはとても不便を感じていたので、テイクアウト兼、ウエイティング・ルームというアイデアだったのだ。 けれど、アルコールライセンスを取ることが出来なくて、結局ウエイティング・スペースというよりもフードのテイクアウトがメインの場所に仕上がった。 不思議なもので、あの頃はその場所がお客様がテーブルを待ちながらでも、楽しく過ごせるようなスペースを作りたいと、スタッフともイメージを膨らませてわくわくしていたのに、いったんテイクアウトの店が出来てしまえば 初めからそのアイデアしかなかったような気になっている。 これまでにも、数多くのアイデアが、プランがあった。 「これをやりたい!」 わくわくして、そのイメージを実現させようとする過程で、様々な障害が起こってくる。 それは市役所からの許可が下りなかったり、必要なライセンスがとれなかったり、金銭的なことだったりする。 初めの障害に直面すると、私たちはまず、それは「確認」のメッセージだと受け取る。 本当にそれをやりたいのか、やり遂げる覚悟があるのか。 2度目の障害が来たときには、それは今が時期ではないのか、他にやるべきことがあるのではないか、と立ち止まる。 どんどん進んでいきたい欲求を抑えて、謙虚に考えてみる。 人には「目的型」と「展開型」があるという。 手帳に 自分の目的の達成のための全てのプランと達成する日付を書いて、それを実現する「目的型」。 ひとつひとつ、目の前のことを仕上げていくごとに、次の展開がつぎつぎと現れてくる「展開型」。 私達も手帳にプランや日付を書いたことはあっても、その通りになったためしはない。 ずっと先だと思っていたことが、随分早くに達成できたり、とっくに達成できているはずのことが、まだだったりする。 自分がどの「型」なのか、どういう勝ちパターンが今までに多いのか、そういうことがわかっていることは、ずいぶん道しるべになる。 どうしても自分がやりたい、と思っていることは、諦めなければ必ず最後には出来る。 このレストランだって、出来上がるまでに2年かかった。 野菜を収穫するのに時期があるように、花が咲くのを早めさせたりすることは、私にはできない。 けれど 水と陽射しさえあれば、必ず花は咲くから 紅葉の真盛り、 ダウンタウンの風景。
by S_nalco
| 2010-11-07 13:24
| テイクアウト店
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北カリフォルニアでのお気楽ヒッピー暮らしから、2003年、広島風お好み焼きとおスシをメインにした日本食レストランを開きました。3年後には店のお客様10組から支援を受けて、店の建物を購入、テイク・アウトの店をさらにオープン。町角の小さな「お好み焼き屋」をと思っていたのが、現在店はスタッフ30人のファミリーに。
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